大学受験の先を見すえて!

代々木ゼミナール藤井健志のブログ
2012年度東京大学卒業式 答辞全文
今年の東大卒業式、剣道部の後輩が総代を務めました。若者の決意あふるる立派な答辞です。ぜひお読みください!
我々が東大で学ぶ機会を「いただいている」という意識をしっかり持った若者です。そこで学んだ知識、スキル、ネットワークは自分一人のものではなく、社会に還元されるべき共有財産であるという正しい認識をもった若者、これからもどんどん育てたいものですね。

ちなみに私もそのような文章を書かせていただきました。
http://utf.u-tokyo.ac.jp/2013/03/post-9502.html

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本日は私達卒業生のためにこのような盛大な式典を催していただき、誠にありがとうございます。ご多忙にもかかわらずご臨席を賜りました濱田総長を始めとする出席者の方々に、卒業生一同心より御礼申し上げます。



振り返ると、私たちが大学で学んだ四年間は日本、そして世界的に見ても激動の四年間でした。リーマンショックとそれに続く世界的経済危機の直後に入学し、二年生の時には東日本大震災と福島原子力発電所の事故が発生しました。また二度の政権交代もありました。このような時流にあって、一人ひとりが社会との関わり方、自らの在り方を問いかけ、苦悩し、探求した四年間であったと思います。



私は入学と同時に運動会の剣道部に入部しました。学生が主体となって部を運営する中には、多くの部員の価値観の共有、目標の統一、意思の疎通といった難題が常に存在しました。時には仲間とも激しくぶつかり合い、理解し合えぬやるせなさと自らの力の無力さに涙しました。しかし困難の中で自ら道を選択し、周囲の大勢から影響を受ける中で、他の誰とも違う自己を確立していくことに、精神的な充足を感じました。そして、チームをまとめる立場となった最終学年に全員一丸となって最後の試合に勝利した瞬間は、感動に打ち震えました。このような時間は、これから一社会人または一研究者として歩みだす者にとって、いわば最後の青春であったと感じています。



また農学部では、水産学を専攻しました。水産業は、再生可能な生物資源としての魚介類を人間が利用する産業ですが、天然の野生資源を対象とすることから、その生産性は自ずと自然の再生速度に制限されます。それゆえ、その将来のあり方を考えるにあたっては、自然と人間の関わり方について正面から向き合い、如何にすれば自然の恩恵を将来にわたり持続的に享受し続けていくことかできるか、真摯に考えていくべき宿命を背負った産業であると言えます。したがって、数ある産業の中でも、我々の住むこの宇宙船地球号の中で人類は今後どのように持続可能な社会を構築していくべきかを考える上で、非常に示唆に富んでいる産業であると言えます。それに関連する様々なことを学ぶ中で、現状に対する深い危機感と、自分が社会に貢献しなくてはという強い義務感が芽生えました。



世界では今、地球温暖化を始めとする環境問題、エネルギー問題、食糧問題といった問題が山積みとなっています。日本を見ても法律、経済、金融、工業、農林水産業、福祉、医療といった多くの分野でひずみが生じており、今までの社会規範を持続させるだけでは不十分で、これから変化を迫られる時代になるということは明白です。私が大学で学んだ中に、生物学の分野で「赤の女王仮説」というものがありました。これはルイス・キャロル著『鏡の国のアリス』に出てくる言葉、「その場に留まるためには走り続けなければならない」というものにちなんで、「種が生き延びるためには進化し続けなくてはならない」ということを表した説です。私はもっと拡大して、「我が国が、そして人類が生き残っていくためには進歩し続けなくてはならない」と捉えております。留まるところを知らない世界の流れの中で、常により良い状態を目指して思考し、進歩し続ける姿勢が必要となっています。その中にあって、東京大学という恵まれた環境で知識を深めた私達は、社会の先頭に立ち、困難をたくましく乗り越え、学んだ成果を社会に還元することこそ責務と考えます。その力もあるはずです。これまでの成功体験は自信とし、失敗は教訓として学び、今後の糧にしていきます。もちろん、どうしようもない壁にぶち当たって挫けることもあるでしょう。何かを簡単に変えられるとも思っていません。それでも、未来に対して決して悲観的にならず、楽観的にもならず、謙虚に、しかし情熱的に進んで行くという決意を、この卒業にあたって表明いたします。



最後に、ここまで私達を成長させてくれた先生方、職員の方々、今まで関わって来た全ての方々、何より見守ってくれた家族に感謝の意を表します。そして東京大学の輝かしい発展を心から祈念いたしまして、答辞とさせていただきます。



                                 平成二十五年三月二十六日

                                 卒業生総代 農学部 樋渡公愛
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# by sjfujii | 2013-03-30 09:09
友人からの依頼
最近ツイッターとフェイスブックばかりでこちらのブログにはとんとご無沙汰でした。連携してくれればこちらも記事でいっぱいになるんだけどなぁ(苦笑)
さてさて某地方で公務員として活躍する友人から以下のようメッセージをもらいました。

「安楽死、のどか、買い物弱者、高齢者等々田舎でよく聞く​言葉はほぼ外側の言葉。田舎という言葉も。
常に我々は外側の価値観で自分たちの不足を嘆く。
では自分たちの言葉とは?言葉がそもそも我々自身のため​にあるものでなく、常に外側にあるもと考えれば、その文​化の中で生きている以上我々が我々自身の価値観と言葉で​生きる事は不可能なのか。田舎が都会の呪縛から解き放た​れることはないのか。
藤井先生この文章何点?ちょっと勉強のために真面目に採​点して(笑)赤点なら教えてくれんでエエし。」


私からの回答は以下の通り
「何として採点しようか?「出題者の要求」がなければ採点​は難しいもんでな。たとえばこれがいわゆる大学入試の「​小論文」として「『田舎』も可能性について自分の考えを​論じなさい」だとしたら…
知識面…大学受験生としては「A」。よく本を読んでいそ​う。
表現面…「B」。「自分たちの言葉を持たない。したがっ​て自分たちの価値観を持てない。」という論理であれば「​我々自身の価値観と言葉で生きる事は不可能」のところを​「我々自身の言葉で、つまりは我々自身の価値観で生きる​ことは不可能」とかの方がかっこええなぁ。
主張内容、思考・発想面…ここの評価が辛くなるかな。「​Cマイナス」とか(笑)「自分たちの言葉とは?」あるい​「都会の呪縛から解き放たれることはないのか」に対して​、思い切って自分なりの答えを出せたらええな。これから​大学で学ぶ若者らしく(笑)たったひとつの「正解」と言​われるような答えは求められんから、論理的に筋道通せば​多少思い切った「結論」を出した方がええ。
俺だったらたとえば「高齢者」という漢語に対して「年寄​」というやまとことばをぶつけて前者はマイナス価値、後​者には従来プラスの価値があったではないか、なんて切り​口から入って、例示もそれに合わせてセレクトし直すとか​いうせこい手を使うかなぁ(笑)そうすればそれなりの「​結論」や「自分の考え」らしきものが導きやすい。
でも「都会の言葉による一方的な価値判断に、田舎の人が​都会の言葉で疑問を投げかける」っていう発想は「『英語​の覇権』に対する異を、非英語圏の人、あるいはマイノリ​ティー言語を母語とする人が世界に向けて唱えるには、英​語を使うしかない」という逆説と同じ面白さを感じました​。出題者の要求が大学受験レベルの「意見論述」ではなく​、「読むものをはっとさせる、読むものに考えるきっかけ​を与える、おとなな文章を書きなさい」であれば特Aです​よ(^o^)/」

みなさんはどうお考えになるでしょう。「田舎」について、そして小論文入試や大学受験について。
ちなみにダイエットは順調に進んでいます。データは詳細なものを近日公開!
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# by sjfujii | 2011-07-30 03:55
嵐塾
うちの高2になる娘、NHKやジャニーズ事務所の承諾を得て、「ふるさと」(昨年末紅白で嵐が歌ったオリジナルソング)を被災地の方々と歌う、というプロジェクトを準備中。昨日はその準備も兼ねて東京ドームで行われた嵐のチャリティーイベント「嵐塾」に。「ふるさと」ニューバージョンも披露されたらしく、大満足で帰ってきました。
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# by sjfujii | 2011-06-27 19:47
福島県相馬市にて
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相馬高校、原町高校に行って来ました。特別研修後は東大医科研の上先生、坪倉先生、東レ研究員の高﨑さん、星槎グループのみなさん、そして相馬高校教職員のみなさんとご一緒し、情報交換。ラジオ福島、大和田新さんの番組では被災地の教育、受験生へのアドバイスについてお話しさせていただきました。
また、私としては現地に踏みとどまって頑張っている若者たちの輝きに可能性を感じるとともに、教育の体制を充実させることで、福島の、そして東北の次の百年を担う人材を地元で育てられるようにせねばならないとあらためて感じました。
たとえば東大、オックスフォード、ハーバード、ケンブリッジなどの地震、津波、放射線に関する研究施設などを誘致するところからはじめて、世界的な研究都市として再生させるとか…とにかく地元の方々を主体として、我々国民は全面的にバックアップしていかねばならない。
私は福島に踏みとどまって頑張りたい若者、世界に羽ばたいて福島について語れる若者…みんなの夢の実現のお手伝い。
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# by sjfujii | 2011-06-26 23:33
ある中学校の野球部
ある中学校の野球部のお話。

小学校時代から数々の苦難を乗り越えた、ある中学校野球部の三年生。
彼らの小学生時代を見守った少年野球コーチたちは彼らを本当に愛しています。
あるコーチは彼らの最後の夏が始まる前日、涙目になって
「あいつらに勝たせてやりたい。勝ってもらいたい…」
と東北訛りの声を震わせました。
監督はじめ誰もかれもが彼らを応援してくれました…

15の夏…彼らは全力を尽くして頑張りました。
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# by sjfujii | 2011-06-08 16:29


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